当社の住宅リフォームの見積書の考え方・・1

こんにちは・・

この業界、いつも、高いだの、安いだの・・いつも、いつも・・・。何年も、何年も、何回も、何回も・・。一体何を基準にしているのだろう・・・と。皆様もそう考えませんか??安いものダメな時代、高いのもダメな時代・・トホホです。

「営業会社で、職人の見積にどんぶり乗せ」ではありません。

まず・・。

そこで、当社の御見積基準をと。

数量か一式か
リフォーム工事の見積もりを作る際、細かい工事は一式とし、
ある程度まとまった工事は、数量×単価で計算します。

数量と一式の境目は、人件費と材料費が出るかどうかです。
数量が少なく、人件費と材料費が出なければ一式となり、
そうでなければ数量単価となります。

人件費の考え方は年収からの逆算で、協力業者様の一人親方など例えばですよ、例えば・・・・=年収を600万円で設定し、 月25日出勤とすれば、年間300日出勤ですので2万円が人件費です。

600万円というと高給取りと思えますが、確定申告しますので手取りではありません。
また、年間300日仕事があるという保証もないので、真面目に仕事をする職人にとっては、
職を維持するための必要な金額と言えるでしょう。

人件費には、諸経費を加える必要があります。
諸経費は現場までの往復のガソリン代、パーキング代、車の損料、道具の損料、 通信費用もありますので、1日3千円~は見ておきたいところです。
そうすると、人件費は1日23,000円~です。

次に1日当たりの作業量です。
これは6帖を基準と考えます。
6帖は床面積が約10㎡、壁の面積が約30㎡、天井の面積が約10㎡です。
大工の作業量としては、
床の下地とフローリング貼り1日10㎡。
壁の下地とボード貼り1日30㎡。
天井の下地とボード貼り1日10㎡。
廻縁、巾木、額縁、ドア枠造作1日。
1間の押入れの造作1日。
クロス貼りは壁と天井の貼替1日40㎡。
床のクッションフロア、カーペットなどの内装工事1日30㎡。
塗り壁等左官工事1日30㎡。
塗装工事1日30㎡。
便器交換半日。
ユニットバス組立3日。
キッチン組立3日
室内建具吊り込みは6か所まで1日。

どのような単価設定にするかは会社によって様々ですが、ここが大事な所でして、「WIN・WINになるために。」量をこなす職人が損しないように、 一般的な作業量で考えます。

1日の作業と言っても、行き帰りの時間や、工事前の準備、養生、工事後の掃除など、 見えない作業時間も含めて設定すると、自然に丁寧な仕事になると考えます。

この段階では、一般的な使用材料とし、無垢のフローリング貼りであるとか、
布クロス貼りなどはオプションです。

見積もりは、玄関、廊下、トイレ、洗面・脱衣、浴室、キッチン、洋室、和室、収納、といったように、部屋ごとに考え、問い合わせの多い工事を
いくつか作っておけば大丈夫かなと。

例えば、玄関であれば
玄関収納交換工事
玄関土間張替工事
玄関ドア交換工事
などが多い工事でしょうか。

見積もりに含める商品単価は平均価格帯とします。
また、インターホン交換の場合はいくら?、照明器具交換はいくら?、
というように、玄関に絡む工事をいくつか作っておくと有効ですね。

更に、近似商品についても知っておくと、一層の幅が出ますね。

部屋ごとの見積もりは1,2日有れば作成できます。
完成後は、商品の入替え、金額の見直に備えて、専任の担当者が、
メーカーごとの商品比較や、商品の特徴を常に把握しておけば、
慌てることなく差し替えられます。

見積ができたら、実施原価出しをします。
この作業は値引きの設定と受注に関わる非常に重要な作業です。

リフォームの見積もりでは、内容を大ざっぱにしすぎると誤解を招いてしまうため、 詳細に工事手順を見積もりに反映させて作ります。

ところが、実は、詳細に工事手順を見積もりに反映すればするほど、高額な見積になってしまいます。

そこで、当社は実施原価出しをします。

実施原価出しは、1人の職人が手掛ける複数の工事項目をまとめる作業で、
実施原価を出して、限界値引きを把握します。

実際に発注して原価割れが発生したとしても、その都度修正を加えれば、
今以上に確かな数字になりますし、年間の利益から考えれば、大きな損失にはならないはずだからです。
結果・・・。一番重要な事って??

リフォーム工事はライバル会社も多く、安い単価の割には、高いサービスを求められる現実があります。
信頼される工事店となって一人でも多くの方に理解頂きたいと思います。